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「サプリメント」 |
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1994年度と比較すると、2003年度は心臓病、脳卒中、肺がん、肺炎・インフルエンザなどの主な死亡原因は大きく減少した。これらの分野に関する研究及び対策が進んだからだ。一方アルツハイマーは急増した。それは研究と対策がそれほどされていない結果で、このままだと2040年にはアルツハイマー患者が13百万人にも上ると予測されている。 近年米国人の「食」に関する意識はかつてなく高まっている。危険な状態にある糖尿病患者の数は今後さらに増加すると予測されており、大人のみならず子供の肥満も増加しているからだ。米国では肥満の原因を作ったと思われている食品や飲料水メーカーに対する非難は年々より厳しいものになっている。実際、学校では飲料水の自販機を撤去しはじめている。そのような逆風に対し、マクドナルド、ペプシー、コカ・コーラ、クラフトフーズ、ケロッグ、ジェネラルフーズ等のメーカーは、子供向けのマーケティングコストの半分を健康な食事やライフスタイル、運動の重要性の訴求目的に使い、インターアクティブゲームでは健康な食事&ライフスタイルだけの使用に限ったり、小学校ではフードや飲料水の広告を控える努力をしている。またデズニーランドでは、新たにニュートリションガイドラインを設定して、園内で販売するフードやキャラクターを使用する提携商品に対して厳しい基準を設けたが、その結果マクドナルドとの提携契約を破棄した。 |
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◆米国人の死因トップ10(10万人当りの死亡人口)
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2030年には65歳以上の人口が現在の2倍の71百万人になると予測されているが、ドラッグストアをはじめマスリテーラーはサプリメントの販売方法を革新しないと、他の流通にどんどん売上げを奪われてしまう。5年前まではダイレクト・トゥー・コンスーマー(DTC)、ヘルスフードストア&専門店及びマスリテーラーが1/3づつシェアを分けていたが、今はヘルスフード&専門店が39%、DTCが35%、そしてマスリテーラーが26%とマスリテーラーのシェアが下がっている。そのためマスリテーラーは
(1)消費者啓蒙 (2)相談できる人の配置 (3)安売り競争からの脱却が必要課題だ。特にドラッグストアの場合は薬剤師というスペシャリストがいるのだから、本来ならもっと売り場に出てきて顧客の対応をする必要がある。しかし調剤の仕事に追いまくられている現状ではそうもいかない。05年度はヘルスフードストア&専門店の売上げは前年比6%上昇したが、マスリテーラーは売上げを1%程度落とした。2006年9月10日までの1年間でドラッグストアがやっと1%近く売上げを伸ばしたが、スーパーマーケットやディスカウントストアは0.1%前年比を割った。 ビタミンDがカルシウムの吸収を促進して骨粗鬆問題に貢献するというので騒がれている。 米国の場合2兆ドルにもならんとするヘルスケアコストの抑制のためにセルフメディケーションを促進しており、この流れはサプリメント市場に大変な追い風となっている。特に慢性病になった人は調剤薬だけに頼るのでなく、オルターナティブメディシンを利用するようになっている。 |
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◆2006年9月10日までの1年間のサプリメント売上げ
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ドッグストアにとってビタミンカテゴリーは非常に魅力的である。ACニールセンの調査によると、05年度にサプリメントを購入する世帯は70.18ドル消費した。そしてビタミン/サプリメント購買客は年に5.5回購入し、一回当りそれらの商品に12.73ドル使う。プロテインカテゴリーを購入する顧客は1回当りの購入額が15.91ドル、ニュートリショナルサプリメントを購入する顧客は14.61ドルと、この二つのカテゴリーの購入者が一回当りの購入金額が高い。ドラッグストアはビタミン/サプリメントを販売する13の販路の中で、6番目に利用される販路となっており、ビタミン/サプリメント購入者の35%しかドラッグストアで購入していない。この辺りに改善の余地がある。年収にも関連しており、年間の世帯年収が2万ドル以下の場合、ビタミン/サプリメントを殆ど購入しないが、7万ドルを越えると購入金額が平均より遥かに高くなる。またプロテイン購入者は平均の購入額の2倍の購入額になる。シニア及び子供を持つ世帯もビタミン/ミネラルに対する消費が高い。 現在多くの業態が食品を扱っている。そのような状況下でドラッグストアは差別化のために動き出さなければならない。彼らが販売している食品がどのように健康にメリットがあるかをアピールしなければならないが、ドラッグストアには薬剤師という信頼される職業の人がいるので消費者を説得しやすい。 すでにハナフォードというスーパーマーケットでは「ガイディング・スター」と呼ぶプログラムで27000アイテム以上の食品の成分を調べ、良い商品にはお墨付きマークを付けて消費者が選択しやすいようにしている。また他のスーパーマーケットも栄養士を店頭に配置して相談にのっている。コレステロールの調剤薬を飲んでいる人は、心臓に優しい食材やサプリを求めるが、薬剤師のアドバイスやPOPでの紹介があると患者は買いやすい。魚の缶詰メーカーも「ローファット、ローカロリー、防腐剤フリー、オメガ3リッチシーフードは心臓に優しい」として、魚の缶詰を心臓に優しい食材として紹介している。 |
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